医療法人高橋歯科医院   〒020-0022 岩手県盛岡市大通り1-2-1サンビル別館2F  TEL.019-651-0202

TAKAHASHI DENTAL CLINIC




診察室より

大事なお話・根管治療

きわめてベーシックで重要な話です。

皆さんは歯の神経をとったことがありますか?骨には骨髄があるように、歯の中には歯髄といって神経や血管が入っています。むし歯が大きくなるとこの歯髄の近くにまで細菌が侵入して行くために、歯髄の血液が充血して内圧が高まり痛みが出る訳です。この場合自然治癒はほとんど期待できないので、麻酔をして歯髄を取る治療をします。歯髄を取った歯は血液からカルシウムやリンなどの必要な栄養分の供給を受けられないので次第に強度が弱くなってしまいます。歯が割れてしまうのを防ぐために、神経を取った歯は冠を被せて保護します。

ここまで来ると何で被せたら良いか、保険の金属かセラミックかということになるのですが、最も大切な事は「神経を取った歯の(根の)治療をきちんとやっているか」神経を取った後の根の中にしっかりと充填剤が入っているかどうかです。これがいいかげんだと根の中に細菌がたまり、根の先に膿がたまって治療のやり直しになってしまいます。いわばビルの基礎工事にあたりますね。この治療は患者さんにはまったく分からない部分ですが、レントゲンを見ればすぐにわかります。良心的な治療かどうかがすぐにわかる部分です。回数がかかってすぐに結果が見えない治療ですがどうかこの治療の大切さを理解してください。あまりにも適当に充填してある歯が多いと思います。
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骨格

きのう久しぶりにアメリカ人の女性が治療にみえらえました。

彼らはわれわれアジア系とは骨格が違います。当然頭部の骨格も違いがあり、白人は前後に深く,幅は狭いです。
従って歯列のアーチも同じで白人は尖った様な放物線で歯が並んでいて日本人は緩やかな放物線です。奥深くて治療しずらいと思うかも知れませんが、彼らの方が大きく口を開けられるので治療はし易いです。しかも多少歯も大きく根も長いので病気に対しても有利にできているようです。
ただし根が長い分麻酔は効きづらいので大変ですが。骨も厚いのでインプラントも楽なんだろうなぁと思いながら治療していました。
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歯科への恐怖心

21歳の若い女性が治療に来られました。

会社の上司のかたからの紹介でした。下の奥歯に詰めていた金属がとれたということでしたので、レントゲンを撮ってから治療の説明をして、「じゃあお口の中を見せてください」とミラーを入れたとたんに、両方の目から大粒の涙があふれて来ました。びっくりしてしまいました。

よく話をしてみると、歯科治療が怖くてたまらないそうなのです。「歯を削る機械の音がたまらなく嫌で」とか「麻酔の注射が怖いし、ドキドキするから嫌で」と言う方はたくさんおられます。

彼女の場合は「何が怖くて」という具体的なものはなくて、とにかく怖い。怖いから治療できないというものでした。やはり過去に治療した際のトラウマがあるようでした。こういう方に多いのは、幼児期に治療を受けた時に暴れたために抑えつけられて治療をされた経験です。そういう原体験があると口を開けることそのものが怖くなって、歯科に通院できなくなってしまうのです。

結局その日は治療は一切せず、精神安定剤をのんでもらってからいろいろとお話を聞き、歯科治療の説明をしてブラッシングと歯石の除去(これができただけで大進歩です)を行いました。とにかく怖いという意識を消したかったのです。

2回目以降は来院したらまず安定剤をのんでもらって、今どういうことをしているかを鏡でお口の中を見てもらいながら確認してもらうことで少しずつ治療ができるようになりました。今は週に2回のペースで治療ができています。

きちんと説明をして理解してもらうという、当たり前なことができればたいていの場合は信用して頂けます。彼女の治療箇所は5〜6本だけなのでもうすぐむし歯とはおさらばです。もちろんその後のフォローアップが不可欠です。
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外科治療

歯が欠損して時間が経つと、歯がなくなっている部分だけ歯ぐきが凹んじゃっています(正しくは歯がないから「歯ぐき」ではないのですが)。

奥歯とかであれば何も問題は無いのですが、場所が上顎前歯となると話は別です。いちばん目立つところですから。まして患者さんがきれいな女性でセラミックなどでなるべく欠損がわからないように審美修復を希望されている場合は、そこの「歯ぐき」から治さないときれいにできません。

具体的には上顎の臼歯の内側から歯ぐきの一部を切除して、凹んでる前歯の歯ぐきに挟み込み(移植ですね)、ボリュームをアップさせて凹みを極力なくす訳です。非常にデリケートな治療で正確な知識と技術が要求されます。我が国のトップレベルの先生とは比較になりませんが私なりに何とか頑張ったつもりです。

オペ写真
両側の奥歯の内側から歯ぐきをもらって、前歯の欠損部に移植しています。
歯ぐきを取ったところは専用の人工材料で補填しています。あとで歯ぐきが再生してきます。
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親知らずの抜歯

今日は親知らず(智歯)の抜歯にやられました。

レントゲンでは歯根がまっすぐに見えるのですが実際には先端の5,6mmほどが外側に直角に曲がっていました。例えていえば、長靴を横から見れば甲の部分が90度曲がって見えますよね。一方で真正面から見れば長方形なわけです。普通はレントゲンは決まった方向からしか撮れませんから、曲がっている方向によってはそれが写らないことがあります。だからといって通常の抜歯の度にCTを撮る訳にもいかず、これも経験を積んでいくしかありません。

予測のつかないことがごく稀に起こるのが臨床です。
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娘が登校時に・・

学校歯科医をしている高校のPTAの父兄から「娘が登校時に転倒して顔面を打って、前歯が抜けてしまった。今回はブリッジになるようだが、こういう時はどうしたら良かったのか?」という質問を頂きました。たいへん気の毒なお話ですが、運が悪かったと思います。

歯科の外傷で一番多いのは口唇の裂傷などですが、上顎前歯は場所的にぶつけ易く運が悪いと今回の相談の方のように脱臼して抜けてしまうこともあります。専門的には下の写真のような「歯牙保存液」というものも販売されていますが、一般的な環境では生理食塩水があればそれに浸けてもらうか、なければ牛乳が良いと言われています。

水道水は使わないでください。歯の根の部分には歯根膜という結合組織があって、これが歯槽骨という顎の骨と根をつなげているのです。水道水は生理食塩水と浸透圧が違うため、この結合組織の細胞がダメになってしまいます。

そして牛乳などに浸けた歯を持ってなるべく早く歯科医院を受診してください。歯槽骨に歯を戻すのが早ければ早いほど抜けた歯が元通りに生着する可能性が高くなります。

ぜひ覚えておいてください。付け加えると乳脂肪分が少ない牛乳が望ましいです。

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訪問診療

昨日は父の代からの患者さんで98歳のおばあちゃんのお宅へ訪問診療に行ってきました。

古いお宅で、自分の子供の頃にタイムスリップした様ななつかしい気になりましたが、家政婦さんの手入がきちんとされていて清潔で立派なお宅でした。大きな家にひとり暮らしということでなんだか気の毒に思いましたが、ご本人は至ってお元気でした。帰り際、握手をして頂き「毎日歩いて下さいね」言ったらにっこりと笑って下さいました。何か自分とは時間の流れが違う世界だなあと思いゆったりとした気分を味わわせてせて頂きました。

お元気でまたいつでも呼んで下さいね、Kさん。